記憶の片隅に転がる謎のゲームを探す

いつ、どこで見たのかも覚えていないのに、内容だけ妙に覚えているゲームがある。
おそらくたった一度しか見ていないし、プレイしたかの記憶もないのにデモ映像だけ記憶に残っている。

このゲームは一体何だったのだろうか。ふと思い出すたびに疑問に思っていたのだが、特に調べることもなく今までやり過ごしてきた。
しかし、このたび見事判明したので、その過程ともに詳細を以下に記していく。

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いつぞやに見た謎のアーケードゲーム。確かなのはレースゲームの筐体であったことぐらい。それとデモモードの映像で車が派手に横転して歩道に突っ込んでいくというシーン。このシーンがホラーな雰囲気であったことも覚えている。死神にとり憑かれて事故を起こしているみたいな演出だったような気もする。怖かったから妙に記憶に残っているのではなかろうか。
いつ見たのかというのはあまり記憶に残っていない。おそらく幼稚園か小学校低学年の頃ではないだろうか。15~10年ほど前ということになる。

とりあえずホラーな雰囲気であったということを頼りに「レースゲーム ホラー」なんて調べてみるが、大した情報は得られなかった。ホラー系のレースゲームなんてジャンルはあまりないみたいだし、あったとしてもまるっきりレースゲームの筐体ってことは無さそうだ。

さて、というわけでホラー路線はいったんおいといて、事故が起きるという要素に注目していくことにしましょう。アーケードのレースゲームで事故なんて要素はなかなかないわけでして。もしあったとしたら、イニDはショートカットするたびに横転してペシャンコでしょうし、湾岸なんて黄色い車を巻き込んだ多重事故が連発します。
「レースゲーム アーケード 事故」なんて調べてみたら、一番上にあるゲームのウィキペディアが表示されました。
ja.wikipedia.org
交通事故をシミュレートしたレースゲームってあるじゃないですか。これじゃね?と思ったところ、読んでいくとさらに

路外転落や追突、踏切事故等の大惨事を起こした際には自車が吹っ飛ぶ映像が「うわぁぁぁぁぁっ!!!」「ヒャーー!!!」「ヒエーッ!」などの絶叫と共に流れ、莫大な損害賠償金が加算される。

なんてあるじゃないですか。自車が吹っ飛んで絶叫って完全に記憶と合致しています。おそらくこのゲームとみて間違いないでしょう。しかし、スリルドライブシリーズは3作あり、いずれも2005年時点で存在していたということです。これではどれだったのか絞り込むことができません。

というわけで、youtubeを使って3作ともデモ映像を探し出してきました。
初代スリルドライブ

スリルドライブ

スリルドライブ

この中だと、横転して歩道に突っ込んでいくというイメージに一番近いのは2ではないでしょうか。個人的には一番ホラー性も強いと思います。幼稚園児が見たら怖がるでしょうね。最後の叫び声なんてなかなかにホラーですよ。見てたら、なんとなく夜っぽい雰囲気があったなあとかも思い出したんでまずスリルドライブ2で確定かと思います。多分夜の雰囲気から死神みたいなイメージに結び付いたんではないでしょうか。ちなみにこの時期で死神といえばおそらくデスノートです。となってくると、僕がデスノートを知ったのは小学生になってからなので、おそらく小1の頃に見たと考えるのが妥当でしょう。

かくして長年の疑問に終止符を打つことができました。こうして正体がわかったのですから、ぜひ遊んでみたいと思うのが人情、しかしながらウィキペディアの後ろの方にこんな記述が。

2021年3月現在、1作目は絶滅、2作目は絶滅寸前になっている。

どうやらなかなか厳しいようです。ちなみにこれは調査の過程で思い出したことなのですが、3が昔地元にあったゲーセンに設置されていたという事実が判明しました。湾岸湾岸湾岸湾岸、イニDイニDと並んでその隣にあったのですが、当時遊んでいる人はほとんど見かけませんでした。なぜかシートベルトのある謎のゲームみたいな雰囲気でしたが、まさかこんな画期的なゲームだったとは。一度も遊ぶことなくゲーセンがつぶれてしまい、筐体はどうなったのやら。
あの時周りの友達を尻目にクソゲー覚悟で100円入れることができていたなら、と悔やんでも悔やみきれません。

結局疑問は晴れたものの、なんとなくモヤモヤした結果となってしまいました。
もし、どこかでプレイする機会があったならば、ここに追記することとしましょう。